かずさDNA研究所 / プロメガ ID: J01775

DIAプロテオーム解析受託サービス ID: J01775

サービスについて

概要

従来のプロテオーム解析はトランクリプトーム解析と比較すると分析深度が低く、3,000~5,000種類のタンパク質しか観測することができませんでした。これでは様々な分野で着目されることの多いキナーゼや転写因子などの微量タンパク質を観測するには不十分であり、さらなる分析深度の拡大が期待され続けてきました。本サービスの解析を担うかずさDNA研究所では次世代プロテオミクスと称されている分析深度、定量性に優れたDIAプロテオミクス技術を独自に最適化し、さらに最新鋭の質量分析計で測定することにより、哺乳類培養細胞から最大10,000種類のタンパク質を同定・比較定量を行えるシステムを構築しました(観測できるタンパク数はサンプルの種類に依存) 。当受託ではこの最新鋭のシステムを用いた世界最高峰のプロテオーム解析を提供いたします。

特長

  • 分析深度
    MS1 で検出されたペプチドピークを選択してMS2解析を行うのではなく、MS1 の全m/z レンジを細かく区切りながら連続的にMS2 を取得します。これによって、ピーク強度の低いペプチドを含めてMS1 で観測されたすべてのペプチドピークに対してMS2 を取得できるため、微量タンパク質・ペプチドの検出が可能で分析深度の高い測定が可能です。
  • 定量性
    定量解析では実際にペプチドの同定に使われたMS2 ピークを用いて定量値を算出するため、DDAプロテオーム解析のように分子量が類似するペプチドが同じ溶出時間に検出されても区別することが可能であり、ピークの取り間違えが起きづらく、正確な定量値を導き出すことができます。

サービス内容

  • 使用機器
    ・Orbitrap Exploris 480 [Thermo Fisher Scientific社]
    ・Q-Exactive HF-X [Thermo Fisher Scientific社]
  • 本サービスはタンパク質配列が解析されている生物種を対象としたものです。
  • 測定メニューごとの分析深度
    測定メニュー 観測できるタンパク質の数(目安) 用途
    高速DIAプロテオーム解析 3,000~6,000
    (他社受託サービスレベル)
    化合物スクリーニングや臨床検体など多検体サンプルを対象したプロテオーム解析
    *50検体以上のみ対応可能
    (高速プロテオーム解析をベースとした受託分析)
    簡易DIAプロテオーム解析 6,000~8,000 サンプル中の主要なタンパク質を対象としたプロテオーム解析
    標準DIAプロテオーム解析 8,000~9,000 疾患、薬剤、環境などによるタンパク質変動を詳細に捕えるためプロテオーム解析
    高深度DIAプロテオーム解析 9,000~10,500 様々な生命現象の主要制御因子が豊富に含まれる超低発現領域まで分析対象とする世界最高峰のプロテオーム解析
  • 高深度DIAプロテオーム解析を実施する意義
    fig.1)は高深度DIA プロテオーム解析によって解析されたHEK293細胞中のタンパク質発現量のダイナミックレンジを示しています。本解析ではHEK293細胞から10,000種類以上のタンパク質を安定して観測することができ、世界最高峰のプロテオーム解析結果を得ることができています(同定の閾値:Protein FDR < 1%, Precursor FDR < 1%)。また、低発現なタンパク質として知られるキナーゼならびに転写因子の観測数は分析深度が拡大されるとともに増加し、高深度DIAプロテオーム解析ではキナーゼが545種類、転写因子が1,474種類まで観測することに成功してます。
    様々な生命現象のマスターレギュレーターが含まれる微量タンパク質まで網羅的に解析するには当受託の高深度DIA プロテオーム解析に大きなアドバンテージがあります。

解析メニュー

* 取得データ量は目安の数値であり、それらのデータ量を保証するものではありません。

発現タンパク質の同定と相対定量解析
解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 サンプル数 納期 カタログ価格(単価)
高速DIAプロテオーム解析
LC-MS/MS(DIA)
発現タンパク質の同定ならびに
相対定量解析
(3,000~6,000タンパク質)
タンパク質:20μg以上
目安:
細胞 5×105 以上, 組織 1mg以上,
血清 / 血漿 1μL以上, 尿 200μL以上
*脂肪細胞や脳組織など
脂質を多く含むサンプルは5mg以上
50~80 6週間 ¥ 64,000
81~160 8週間 ¥ 64,000
161以上 要相談 ¥ 64,000
簡易DIAプロテオーム解析
LC-MS/MS(DIA)
発現タンパク質の同定ならびに
相対定量解析(6,000~8,000タンパク質)
1~5 4週間 ¥ 131,000
6~10 ¥ 125,000
11~23 ¥ 120,000
24~ お問い合わせ
標準DIAプロテオーム解析
LC-MS/MS(DIA)
発現タンパク質の同定ならびに
相対定量解析(8,000~9,000タンパク質)
1~5 4週間 ¥ 216,000
6~10 ¥ 207,000
11~23 ¥ 198,000
24~ お問い合わせ
高深度DIAプロテオーム解析
LC-MS/MS(DIA)
発現タンパク質の同定ならびに
相対定量解析(9,000~10,500タンパク質)
1~5 4週間 ¥ 320,000
6~10 ¥ 307,000
11~23 ¥ 294,000
24~ お問い合わせ

● 作業内容 タンパク質抽出(*)+トリプシン消化+質量分析(同定ならびに相対定量解析)
* サンプルが凍結培養細胞、凍結動物組織の場合。その他のサンプルはご相談ください。

リン酸化タンパク質の同定と相対定量解析
解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 サンプル数 納期 カタログ価格(単価)
標準DIAリン酸化プロテオーム解析
GPF+LC-MS/MS (DDA、ライブラリ作製用)
LC-MS/MS (DIA、相対定量解析用)
タンパク質消化物からリン酸化されたペプチドを濃縮し、
同定ならびに相対定量解析(8,000~12,000リン酸化ペプチド断片)
タンパク質:500μg以上
目安:
細胞 1×107 以上, 組織 20mg以上
1~5 4週間 ¥ 343,000
6~10 ¥ 300,000
11以上 ¥ 291,000
24~ お問い合わせ
高深度DIAリン酸化プロテオーム解析
GPF+LC-MS/MS(DDA、ライブラリ作製用)
LC-MS/MS(DIA、相対定量解析用)
リン酸化ペプチドを濃縮後、Gas phase fraction法により
大規模なリン酸化ペプチドライブラリーを作製。
そのライブラリーをもとにリン酸化ペプチド同定
ならびに相対定量解析(12,000~20,000リン酸化ペプチド断片)
1~5 4週間 ¥ 457,000
6~10 ¥ 403,000
11以上 ¥ 379,000
24~ お問い合わせ

● 作業内容 タンパク質抽出(*)+トリプシン消化+リン酸化ペプチド濃縮+質量分析
* サンプルが凍結培養細胞、凍結動物組織の場合。その他のサンプルはご相談ください。
●細胞回収用推奨プロトコルはこちら

ゲルバンド中のタンパク質同定
解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 サンプル数 納期 カタログ価格(単価)
ゲルバンド中のタンパク質同定
LC-MS/MS(DDA)
タンパク質バンドが検出できていれば可能 1~5 4週間 ¥ 96,000
6~10 ¥ 92,000
11以上 ¥ 88,000
24〜 お問い合わせ

● 作業内容 ゲル内消化(トリプシン消化)+ 質量分析

免疫沈降したサンプルのタンパク質同定
解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 サンプル数 納期 カタログ価格(単価)
免疫沈降したサンプルのタンパク質同定
LC-MS/MS(DIA)
サンプル:ビーズ(推奨プロトコル参照)
2〜3 μgの抗体で免疫沈降したタンパク質
(オンビーズ法による推奨プロトコルあり)
プロトコルのダウンロード
1~5 4週間 ¥ 144,000
6~10 ¥ 138,000
11~23 ¥ 132,000
24~ お問い合わせ
免疫沈降したサンプルのタンパク質同定
LC-MS/MS(DIA)
サンプル:溶出物
2〜3μgの抗体で免疫沈降したタンパク質 1~5 4週間 ¥ 192,000
6~10 ¥ 184,000
11~23 ¥ 176,000
24~ お問い合わせください

● 作業内容 免疫沈降したサンプルの前処理+トリプシン消化+質量分析

オプション
解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 納期 サンプル数 価格/1サンプル(税抜)
クリーナップ処理(タンパク抽出物、体液、培養上清
などの液体状のサンプルの場合は必須)
納期に影響せず 1 ¥13,000

●作業内容 サンプルの溶液の種類、液量、濃度により、有機溶媒沈殿法、TCA沈殿法、順相系ビーズを使用

解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 納期 サンプル数 価格/1サンプル(税抜)
ヒト血清 / 血漿高存在量
タンパク質14種類除去 & クリーナップ処理
血清 / 血漿 10µL以上 納期に影響せず 1 ¥29,000
マウス・ラット血清 / 血漿
アルブミン・IgG除去 & クリーナップ処理
1 ¥29,000
ヒト・マウス・ラット以外血清 / 血漿
アルブミン除去 & クリーナップ処理
(FBSが含まれる培養上清からのアルブミン除去にも対応)
1 ¥29,000

●作業内容 カラムによる除去+クリーナップ処理

解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 納期 サンプル数 価格/1サンプル(税抜)
乾燥ろ紙血(DBS)からの
難溶性タンパク質抽出
DBS 直径 1.2 cm程度のディスク1枚分以上 納期に影響せず 1 ¥32,000

●作業内容 疎水性タンパク質濃縮、かつ、親水性タンパク質(ヘモグロビン、アルブミン、グロブリンなど)除去

解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 納期 サンプル数 価格/1サンプル(税抜)
ホルマリン固定パラフィン包埋
(FFPE)組織からのタンパク質抽出
厚さ:10~20μm、 表面: 50mm2以上
(ホルマリン固定時間が48時間以下の
サンプルのみお引き受け可能)
納期に影響せず 1 ¥32,000

●作業内容 ホルマリンによる分子架橋を解き、タンパク質抽出

解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 納期 サンプル数 価格/1サンプル(税抜)
ゲルの切り出し 納期に影響せず 1 ¥7,000
解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 サンプル数 納期 価格/1サンプル(税抜)
高深度:FAIMS 1 納期に影響せず ¥ 24,000
解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 納期 サンプル数 価格/1サンプル(税抜)
解析アップグレード
データ納品後、同じサンプルを使用して
高深度解析を実施
簡易→標準DIA 6,000~8,000 → 8,000~9,000
(タンパク質)
追加の
サンプルは
不要です。
4週間 1~5 ¥170,000
6~10 ¥155,000
11以上 ¥144,000
標準DIA→高深度DIA 8,000~9,000 → 9,000~10,500
(タンパク質)
1~5 ¥217,000
6~10 ¥190,000
11以上 ¥176,000
標準DIAリン酸化→
高深度DIAリン酸化
8,000~12,000 → 12,000~20,000
(リン酸化ペプチド断片)
1~5 ¥217,000
6~10 ¥190,000
11以上 ¥176,000

●作業内容 質量分析
●データ納品後、2週間以内にお申込み、4週間以内に発注を行ってください。

解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 納期 サンプル数 価格/1サンプル(税抜)
同一サンプル繰り返し測定 簡易DIAプロテオーム解析 一度測定したサンプルを
再度測定するサービスです。
追加のサンプルは不要です。
納期に影響せず 1 ¥48,000
簡標準DIAプロテオーム解析 1 ¥72,000
高深度DIAプロテオーム解析 1 ¥96,000
標準DIAリン酸化プロテオーム解析 1 ¥72,000
高深度DIAリン酸化プロテオーム解析 1 ¥96,000

●作業内容 質量分析
●1測定追加するごとに料金を加算(検体数に応じた割引はありません)

解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 納期 サンプル数 価格/1サンプル(税抜)
データ解析(GO解析, Pathway解析, Upstream解析) +1週間 データ解析数
1~2
¥80,000
+2週間 3~5 ¥72,000
+3週間 7以上 ¥64,000

●作業内容 geneXplain platform

ペプチドーム解析
解析メニュー 取得データ目安 必要サンプル量 納期 サンプル数 価格/1サンプル(税抜)
ペプチドーム解析によるペプチド同定 LC-MS/MS(DDA) ペプチドの同定 要相談 要相談 1~5 ¥229,000
6以上 ¥190,000
ペプチドーム解析によるペプチド同定・相対定量解析:
LC-MS / MS(DDA, ライブラリ作製用, DIA, 相対定量解析用)
ペプチドの同定ならびに相対定量解析 要相談 要相談 1~5 ¥384,000
6以上 ¥336,000

●作業内容 質量分析


納品物

MS測定データ (.rawファイル)、タンパク質同定・相対定量解析データ(解析ソフトウェア DIA-NN で出力されるデータ)、観測されたタンパク質名、タンパク質の定量値などを記載したリスト(Excelファイル)をHDD、DVD-RまたはUSBメモリスティックに収納して納品いたします。

ご注文に関して

お問い合わせフォーム よりお問い合わせください。

参考価格・納期

サービス項目 価格(税抜) 納期
DIAプロテオーム解析受託サービス 上記参照ください 上記参照ください

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