概要
『ChIP-seq(Chromatin Immuno Precipitation Sequencing)』は、転写因子やヒストンとDNAの複合体を抗体で免疫沈降し、濃縮精製されたDNA断片をシーケンスすることで、転写因子と相互作用していたDNA領域や、特定のヒストン修飾が濃縮されたDNA領域を明らかにする手法です。
特定の転写因子やヒストン修飾に興味が定まっている場合に有効な手法となります。
特長
- 丁寧なビフォア・アフターサポート
15名以上のPh.D.が在籍しており、技術サポート体制に力を入れています。
- リーズナブルで高品質なシーケンス
複数の国内外シーケンスプロバイダーと提携し、低価格・高品質を実現します。
- 目的に応じたカスタムメイド解析
基本解析からオーダーメイドの高次解析・統合解析まで幅広く対応します。
- 付帯費用ナシ
データ転送費などの付帯費用は全てサービス価格に含まれています。
ATAC-seqとの違い
ChIP-seqはATAC-seqと異なり、特定の抗体を用いて免疫沈降を行うことで、特定の転写因子とDNAの相互作用部位を網羅的に明らかにすることが可能です。従い、特定の転写因子やヒストン修飾に興味が定まっている場合に有効な手法となります。
サービスプラン
- 生データプラン
シーケンスにより取得したfastqデータ(生データ)のみを納品するプランです。
- ベーシック解析プラン
基本解析を実施するプランです。種々の描画により、個別サンプル間のばらつきをスピーディに俯瞰頂けます。
- スタンダード解析プラン
ベーシックプランの解析内容に加え、ご希望の解析をオプションでお選びいただき実施するプランです。
- オーダーメイド解析プラン
ご研究目的やご要望の図版、参考文献等に応じて、標準サービスメニュー外のカスタム解析を実施します。解析目的・内容の擦り合わせのため、原則としてご依頼前にレリクサ社研究員とのWebミーティングが必要です。
* オーダーメイド解析プランについてはプロジェクトの混雑状況によりお受けできない場合があります。ご了承ください。
スタンダード解析例
- 変動ピーク領域の検出
2群以上において共通する、もしくは群特異的なピークの絞り込みを行い、ピークのリード数の量比を算出します。解析結果には、領域リストおよび各領域の近傍遺伝子リストが含まれます。
- 結合モチーフ解析
各群および2群比較解析により絞り込まれた領域において、転写因子の結合モチーフを探索します。解析結果には、各領域において特異的に濃縮された転写因子結合モチーフのリストが作成されます。
※実施のために変動ピーク領域の検出が必要となります。
- 変動ピーク領域近傍遺伝子のGO解析
絞り込んだピークに近傍遺伝子を付与し、GO解析を行うことでピークが寄与する遺伝子機能の変化を予測します。
*実施のために変動ピーク領域の検出が必要となります。
ピーク比較解析ツール「RIAS® Peak Explorer」(fig.4)
RIAS
® Peak Explorerは、ピーク比較解析ツールです。
対象となるエピゲノム制御領域の生物学的な意義・役割を予測していく際、複雑なコーディングやツールの使い分けをすることなく、簡易的・直感的に、複数のATAC-seqデータ・ChIP-seqデータ・ゲノムの比較解析ができます。
ChIP-seqのご依頼の場合、レリクサ社開発のピーク比較解析ツール「RIAS(ライアス) Peak Explorer」を120日間ご利用頂けます。
本ツールは、以下のように活用いただけます。
- 複数転写因子に共通あるいは各々に特異的な結合領域を予測する
- 転写因子が条件の違いによりどのように結合領域を変化させるかを予測する
- 転写因子の条件特異的な標的遺伝子を予測する
- 細胞特異的なエンハンサー領域にどのような転写因子が結合するかを予測する