背景
KINEXUS社はシグナル伝達プロファイリングサービスに特化したProteomicsのLeading Companyです。世界26社以上の抗体メーカーとネットワークを築き、6,000種類を超える抗体の評価を実施してきました。KINEXUS社におけるその抗体評価は、高い基準が設けられており、その基準を満たす抗体は実施抗体の20%程となっております。この基準を満たした抗体をアレイしたKinex
TM 抗体マイクロアレイサービスおよびKinetworks
TM マルチイムノブロッティングサービスを提供しております。
Kinex
TM 抗体マイクロアレイサービスはシグナル伝達関連タンパク質抗体をスポットした抗体マイクロアレイの受託解析サービスです。処理済サンプルとコントロールサンプル間での発現タンパク質およびリン酸化状態の違いにより、使用した化合物、siRNA、ホルモンなどの効果がどのようなパスウェイに関与するかを検討できます。
マイクロアレイ解析は、データ解析が難しいことが知られていますが、Kinexus社では、得られたデータを基にしたパスウェイ解析が可能であり、ご希望パスウェイの変化をサンプル間で比較できます。
ターゲットリスト:
KAM-2023 Antibody List
* 最新のターゲットリストはお問い合わせください。
特長
- 高い信頼性:組織や細胞サンプル調整時に可溶化タンパク質に対してKinexus社独自のCemical Cleavage処理により偽陽性・偽陰性を抑制します。(fig.3)
- 広範囲に網羅された抗体群:キナーゼ、ホスファターゼ、転写因子、細胞周期、ストレスおよびアポトーシス関連タンパク質に対する抗体がアレイされています。
- 6,000種類を超える抗体を評価し、最適な抗体を使用
- 様々な動物サンプルで使用可能(Human、Mouse、Ratサンプル用に最適化しておりますが、Chicken、Bovine、Porcine、Canine、Monkeyなどのサンプルでも使用実績がございます。)
・スキャンイメージデータ(4 of 32 grids of Kinex
TM antibody microarray)(
fig.1)
赤、オレンジ、黄色、緑、青の順にシグナル強度が減少している。
Methodologies used in Kinex
TM KAM Antibody Microarray.(
fig.2)
Method 1:ライセートを直接蛍光色素で標識し、インキュベーションします。結合しなかったタンパク質を洗浄し、結合したもののみをスキャンします。
尚、この方法では、目的のタンパク質が複合体を形成していた場合、異なるタンパク質として検出される可能性があります。
Method 2及び
Method 3はいずれもトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)および2-ニトロ-5-チオシアナト安息香酸(NTCB)を用いてCystein 残基のChemical Cleavage(CCC)処理を行います。このCCC処理により、複合体を形成したタンパク質を解離し、キナーゼやホスファターゼ、プロテアーゼその他の酵素を失活させ、リン酸化部位が保存されたより安全なペプチドサンプルとして調整することができます。
Method 4では、サンプルをホモジネートする際にCCC処理します。ビオチン化タンパク質をマイクロアレイ上でキャプチャーした後、アレイは蛍光標識されたビオチン抗体でプローブされます。この方法は、他に比べ、バックグラウンドシグナルが低く、また、広いダイナミックレンジをもたらしますので、
Kinexus社ではMethod 4を推奨しています。
・
Table.1 Effect of chemical cleavage on the detection of protein changes on the KAM antibody microarray using dye-labelled lysate proteins from epidermal growth factor-treated A431 cells.
Effect of EGF |
#Ab with ≥100% increase |
#Ab with ≥50% increase |
#Ab with ≥50% decrease |
#Ab with ≥75% decrease |
Without CC |
44 |
92 |
31 |
1 |
With CC |
48 |
142 |
11 |
0 |
Overnight, serum-starved A431 cells were treated with and without 100 nM EGF for 5 minutes prior to preparation of cell lysates. The lysates were dyelabeled either without or with prior chemical cleavage at cysteine (CCC). Note that in this study, the dye-labelling step was done first, and the chemical cleavage was subsequently performed afterward.
・Scanned images of Kinex
TM KAM-900P antibody microarrays following incubation with dye-labeled (top four panels) or biotin-labelled (bottom two panels) lysate proteins from serum-starved A431 human cervical carcinoma cells treated without (left panels) and with 100 nM epidermal growth factor for 5 minutes (right panels).
Top panels: no chemical cleavage; Middle and bottom panels : cysteine chemical cleavage (CCC) was performed at the time of homogenization of of the cells.(
fig.3)
原理
- 細胞ライセートまたは組織ライセートをサンプルとして使用
- ライセート中のタンパク質を蛍光標識(proprietary Dye)
- 標識済みのサンプルを、KINEXTM 抗体マイクロアレイに滴下
- 各タンパク質が、特異的抗体に結合
- 結合しなかった標識タンパク質を洗浄除去し、結合したタンパク質を測定
- 陽性 / 陰性、擬陽性 / 擬陰性等を評価し、2サンプル間の差を比較