概要
T7 ファージディスプレイおよび免疫沈降シークエンシングによるヒトプロテオームレベルの自己抗体プロファイリングサービスです。HuScan
TM v2.0 サービスでは、患者サンプル(血清、血漿、CSFなど)の NCBIヒトプロテオーム全体に対する自己抗体の存在を、定量的なシークエンシングリード出力を使用したシングルウェルアッセイで解析することができます。
【HuScanとは】
CDI社が提供する新バージョン(v2.0)の HuScan ヒトプロテオーム PhIP-Seq ライブラリーには、NCBIタンパク質データベース上のすべてのアノテーション付きヒトタンパク質配列を含み、論文化および計算により予測された全てのスプライスバリアントおよびコーディング領域を含みます。このデータセットは、2015年11月に得られたもので、99%の配列同一性でクラスタリングを行い、重複や部分的なエントリーを除去してあります。各タンパク質をさらに、25‐AA スライディングウィンドウアプローチによって、49アミノ酸ペプチドに分割しました。異なるアイソフォームやホモログの同一領域からの冗長な配列を排除するため、49-AA ペプチドをクラスター化し、アミノ酸の違いが2つ以下のペプチドを1つの代表配列で表す様に、95%の同一性で組み合わせました。最終的なライブラリーには、48,921のタンパク質とタンパク質アイソフォームからなる完全なヒトプロテオームを表す731,724のユニークなペプチド配列が含まれています。
このライブラリーは、オリゴヌクレオチドライブラリーとして注文され、クローニングのためのアダプターでPCR増幅され、大腸菌で増殖されたT7ファージディスプレイベクターにパッケージ化されました。このライブラリーから得られたアリコートを、希釈した患者血清または他の抗体を含む液体と反応させます。結合した抗体は、プロテインA / Gビーズで免疫沈降され、沈殿物はPCRで増幅され、次世代シークエンシングとその後の解析パイプラインにより配列が定量されます。このパイプラインでは、親ライブラリー内の個々のペプチドの全体的なクローン頻度を考慮し、患者サンプルのIPリードカウントを、抗体をインプットしないネガティブコントロール(モック IP)と比較します。出力データはペプチドレベルで作成されます。このプロセスのより詳細な情報は、
論文(Mohan, et al, 2018)からご確認頂けます。
サービス仕様
標準サービスには、疾患(case)サンプルと対照(control)サンプルが含まれます。
- 抗体(含有)サンプルとファージライブラリーをインキュベート
- プロテインA / G プルダウンアッセイ、PCR増幅、および次世代シークエンシング*を行う : 抗体サンプルおよび mock IP サンプル。
*illumina Novaseq6000, PE150
- Raw シークエンスデータを正規化し、定量パイプラインにて解析(Mohan et al., 2018)
- 生の解析パイプライン出力データおよび個々の 49mer ペプチドについて正規化されたヒット・コール・データを提供
サービスの流れ
- お見積り
解析サンプルの種類や数をお知らせください。
ご連絡頂いた内容を基に、対応する解析内容をご案内いたします。
専用のフォームにご記入いただいた内容を基に、お見積りをご案内いたします。
- サンプル送付
フィルジェン社宛てにサンプル、QCシートおよび免責同意書をご送付ください。
ご送付頂いた内容物をフィルジェン社で確認し、フィルジェン社から、CDI Laboratories社にサンプルを送付します。
*サンプル送付の際は、注意事項がございます。発送前に必ずフィルジェン社HP記載の「ご注意事項」
をご確認ください。
- 解析作業の実施(海外提携先)
【基本的なワークフロー】
・サンプル調製
・シークエンス作業
・データ解析
・レポート作成
- 納品
解析終了後、CD / DVD-ROM、USBなどにより、解析データを納品いたします。
なお、納品物は、プロジェクトに依存しており、変更される場合があります。