FFPEは、臨床現場で採取された膨大な量のサンプルが良好な状態で保存されており、また、疾患の進行度などの臨床的情報が付随しています。従来の病理学的な視点では、個別の治療法の確定に限定されてきましたが、網羅的で定量的なプロテオーム解析を行うことで、新しいバイオマーカーの発見につながる可能性があるとして、今、注目されています。
アプロサイエンスでは、FFPEからのペプチド回収法を独自に確立しています。この方法により、ホルマリンによるクロスリンクを効率よく外し、ペプチドを高収率で回収します。また、FFPEサンプルでは、さまざまな修飾を受けている可能性があります。それらを考慮した解析を行う事で、貴重な検体から最大限の情報を引き出します。
サービス内容
- サンプル前処理
・FFPEサンプルからのタンパク質抽出・精製
・酵素消化・精製
- LC-MS/MS分析
質量分析計: Orbitrap Exploris 480 (Thermo Fisher Scientific)
HPLC : Vanquish Neo (Thermo Fisher Scientific)
- データ解析
同定タンパク質リスト
オプション
FFPE組織ブロック作製・切片作製・目的部位の切り出し(fig.2)
別途費用が必要ですが、FFPE組織ブロック作製・切片作製や目的部位の切り出し(レーザーマイクロダイセクション:LMD)の受託サービスもございます。LMDは、目的の細胞、組織を顕微鏡で観察・確認しながら、特定の領域のみをレーザーで切り出して回収する手法です。目的部位だけのみを解析に使用することで、バックグランドが低く特異性の高いデータを得る事ができます。