特長
- 糞便中のカルプロテクチンをELISA法で測定します。
- CD(クローン病)やUC(潰瘍性大腸炎)に対する特異性や感受性が高いため、再発リスクマーカーとして有用です。またIBD(炎症性腸疾患)のスクリーニング方法として、非侵襲的で有用な方法であるとされています。
カルプロテクチンとは
カルプロテクチンとは、主に好中球(一部、単球や活性化マクロファージ)の細胞質の6割に達するほど多く含まれている、カルシウム結合タンパク質で、便中においても安定です(室温で1週間)。
好中球の管腔への移行に比例して、糞便中のカルプロテクチン濃度が上昇することが知られています。IBD(炎症性腸疾患)ではCRPよりも高感度であり、大腸癌ではFOBT(便潜血反応検査)よりも高感度のマーカーとして注目されています。また、便中カルプロテクチンが50μg/gを超えると、再発リスクが13倍上昇することが報告されています。(
fig.1)
参考文献
Gisbert, J. P., et al., Digestive and Liver Disease, 41, 56~66 (2009).
Xiang, J. Y., et al., World Journal of Gastrogenterology, 14 (1), 53~57 (2008).
van Rheenen, P. F., et al., BMJ, 341, c3369 (2010).