ジアミンオキシダーゼ(DAO)測定受託サービス
ヒト、動物血清中のジアミンオキシダーゼ(DAO)を測定する受託サービスです。DAO活性は腸管上皮細胞の健常度、成熟度を評価するマーカーとして注目されています。DAO活性測定法とDAOタンパク質定量法からご選択頂けます。
[ジアミンオキシダーゼ(DAO)とは]
ジアミンオキシダーゼ(DAO)は、小腸や腎臓、胎盤で活性が見られ、特に小腸絨毛上部において高い活性を示すことが知られています。DAOはヒスタミナーゼとも呼ばれており、有害なポリアミン、ヒスタミンを異化することにより生体防御作用を示します。(
fig.1)
- ヒトでは出生後、6歳頃までDAO活性は上昇するが、以降は徐々に低下し成人値に近づく。
- 小腸組織中のDAO活性は、血中DAO活性と有意に相関する。
- 絶食や手術などのストレス、抗癌剤などは腸管上皮の萎縮を引き起こし、DAO活性が低下することが知られている。
以上のことから、血中DAO活性は小腸粘膜が正常に機能していることを評価する重要なマーカーであると考えられています。
[測定方法]
以下のいずれかの方法によりDAOを測定します。
- DAO活性測定法
ご提供いただいた血清、腸管組織試料をもとに、Takagiらの方法(*)に従ってDAO活性を測定します。
* Takagi, K., et al ., Clin. Chim. Acta., 266, 67 ~ 75(1994).
- DAOタンパク質定量法
ELISAを用いて試料中のDAOタンパク質の量を測定します。DAO活性測定法と比較して、試料中に存在する阻害物質の影響を受けにくいため、より正確な値を得ることができます。
グルカゴン様ペプチド(GLP-1、GLP-2)測定受託サービス
GLP-1は血糖値の制御に関与する消化管ホルモンで、GLP-2は腸管粘膜の細胞増殖などに関係している消化管ホルモンです。GLP-1もGLP-2も元は同じグルカゴン前駆体からプロセッシングにより産生されます。GLP-2は腸管上皮細胞の健常性を評価するマーカーとして有用であると考えられています。
[測定方法]
血清や腸管組織試料をもとに、ELISAを用いて測定します。