概要
P450(CYP)は、生体成分やシグナル分子の合成、物質代謝など多岐の機能に関わる酵素です。特に薬剤や有害物質の代謝に関わるため創薬分野において注目されているタンパク質のひとつです。
本サービスでは、Invitrogen
TM P450 Vivid
TM Assayテクノロジーを用いてお客様の化合物のP450に対する阻害活性を測定します。
特長
P450 Vivid Assay Technologyは、高感度、高S/N比でのアッセイを可能にします。(
fig.1)
P450 Vivid Assay Technology
CYP450 BACULOSOME試薬を利用した、チトクロムP450-薬物の相互作用解析用アッセイシステムです。Vivid基質にP450が作用すると、蛍光ブロック作用を持つ側鎖が切断され、強い蛍光を発するようになります。本過程が阻害されると基質は非蛍光のままであるため、蛍光値を利用した阻害活性の定量が可能となります。
Vivid CYP蛍光発光基質とP450組換えバキュロタンパク質
- CYP450 BACULOSOME試薬は、ヒトP450アイソザイムとウサギNADPH-P450還元酵素を発現する昆虫細胞から調製したミクロソームです。CYP450 BACULOSOME試薬は一種類のCYP450酵素だけを発現するので他のCYP450による代謝がおこらず、ヒト肝ミクロソームより有利です。
- Vivid蛍光基質は、蛍光、可溶性、動態に優れています。これにより、より高感度、シグナル/ノイズ比の向上、アッセイ系としての高い再現性が得られます。(fig.2)
現在、9種類のCYP(P450)アイソザイムがご利用いただけます。
CYP450 | Vivid Substrate | known Inhibitor |
CYP1A2 | EOMCC | alpha-naphthoflavone |
CYP2B6 | BOMCC | Miconazole |
CYP2C8 | DBOMF | montelukast |
CYP2C9 | BOMF | Sulfaphenazole |
CYP2C19 | EOMCC | Miconazole |
CYP2D6 | EOMCC | Quinidine |
CYP2J2 | MOBFC | terfenadine |
CYP3A4 | BOMCC | Ketoconazole |
CYP3A4 | DBOMF | Ketoconazole |
CYP3A5 | BOMCC | Ketoconazole |
CYP3A5 | DBOMF | Ketoconazole |
サービス内容
- ご希望のP450アイソザイム、化合物濃度域をご指定いただき、 IC50値測定を目的としたアッセイを行ないます。
- 10点の濃度希釈系列(3倍(≒1/2log)希釈系列)を用いて測定を行ないます(1点につきn=2にて行います)。
- 数値化した測定データをお送りします。
アッセイプロトコルと条件
Protocol and Assay Conditions