安評センター / フナコシ ID: J00076

コンディショナルノックアウトマウス作製受託サービス ID: J00076

生存に必須な遺伝子の機能を解析するのに非常に有用なコンディショナルノックアウト(条件付き遺伝子破壊)のマウスを作製します。

サービスについて

概要

コンディショナルノックアウトとは、条件特異的遺伝子破壊とも呼ばれる方法です。標的となる遺伝子領域をCreリコンビナーゼ標的配列loxPで挟んだ遺伝子座を持つマウス(floxマウス)を作出し、これと組織特異的にCreリコンビナーゼを発現しているマウスとかけ合せることで、特定の臓器を形成する細胞のみで標的遺伝子の破壊を起こすことができます。また、薬剤により活性が誘導されるCreリコンビナーゼ(CreERなど)を用いることで、時期特異的な遺伝子破壊をすることも可能です。近年では、コンディショナルノックアウトは、遺伝子機能を解析するのに非常に有用な方法となっています。

特長(fig.1

  • 致死性の遺伝子の解析が可能になります。
  • 臓器特異的に遺伝子を破壊できます。
  • 発生段階特異的に遺伝子破壊が可能です。
  • KOMPやEUCOMMのターゲティングベクターを利用したマウス作製も承ります。
  • キメラマウスに直接、CAG-Flpマウスを交配させるfloxマウス取得までのスキップサービスも承ります。

作業詳細

  1. 遺伝子改変マウス作製についてお打合わせ
    まずお客様がご希望される遺伝子をデータベースで調べます。予想されるタンパク質の機能を完全に破壊するために、最適のエキソンを選びます。またお客様でエキソンにご指定がある場合や複数のエキソンの欠失にも対応可能です。周辺領域のクローニングも株式会社安評センターから提案します。
  2. 遺伝子改変用ベクターの構築
    より具体的な案を提示して、ベクター構築に取り掛かります。通常、標的遺伝子の周辺領域はPCRにて増幅しクローニングします。
  3. 遺伝子導入から組換えES細胞を樹立
    構築した遺伝子改変用ベクターをエレクトロポレーションを用いてES細胞に導入します。PCRによる1次スクリーニング、詳細解析、Neoプローブによるサザンブロット解析により、相同組換えES細胞を樹立します。(fig.2
  4. 樹立した組換えES細胞からマウス作製
    樹立した組換えES細胞よりマウスを作製します。計画通り遺伝子改変用ベクターが挿入されたES細胞(最大3クローン)からキメラマウスを作製します。(fig.3
  5. 納品
    作出したF1ヘテロマウス、floxマウス、キメラマウスは、生体での納品輸送をいたします。また、ホモマウス作製やその他、増産作業も承りますので、ご相談下さい。

ご注文に関して

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参考価格・納期

工程作業内容期間価格
相同組換え
ベクターの構築
1. 標的遺伝子に関する情報をデータベースにより取得し、デザイン案を作製
2. 相同組換え領域のクローニング
3. クローニング産物と薬剤耐性遺伝子の組み合わせにより、相同組換えベクターを構築
4. スクリーニング条件設定のためのコントロール・ベクターを作製
3か月 ¥1,200,000
組換え
ES細胞株の樹立
5. ES細胞株へのエレクトロポレーション
6. 薬剤耐性ESクローンのピックアップ
7. PCRによるスクリーニング
8. PCR解析,Neoプローブによるサザンブロット解析により、相同組換えESクローンを樹立
4か月 ¥1,800,000
キメラマウス作製 9. 最大3クローンのES細胞を用いて、キメラマウス作製(すべてのキメラマウスがES細胞寄与率80%を下回る場合、再作業) 約3か月 ¥700,000
ヘテロマウス作製 10. 自然交配による生殖系列キメラマウスの同定(ES細胞寄与率上位4匹のキメラマウスを、野生型マウスと交配)
11. F1ヘテロマウスの取得
約3か月 ¥700,000
以上合計 納品にかかる微生物検査費、輸送費は別途必要です。 ¥4,400,000
オプション:
薬剤耐性遺伝子の除去
F1ヘテロマウスとCAG-Flpマウス(あるいは,CAG-Creマウス)との交配により、薬剤耐性遺伝子を除去。さらに、野生型マウスと交配させ、Flpトランスジーン(あるいは、Creトランスジーン)を除去 約6か月 ¥900,000

* キメラマウスに直接、CAG-Flpマウスを交配させ、生殖系列への移行と薬剤耐性遺伝子の除去を同時に行うことも可能です。

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