DNAチップ研究所 / DNAチップ研究所 ID: J00659

miRNA-Seq・Small RNA-Seq ID: J00659

サービスについて

特長

RNA-Seq同様、 miRNA-Seq・Small RNA-Seqでもさまざまなサンプルに対応した解析を行っております。
  • 細胞・組織由来 RNA
  • 血清・血漿由来 RNA
  • 培養上清・血中エクソソーム RNA
細胞や組織由来RNAのほか、血清、血漿由来のセルフリーRNA(cfRNA)にも対応しており、近年、盛んに研究されているリキッドバイオプシーについても解析することができます。リキッドバイオプシーは体液に含まれる核酸を検出する技術であり、がんの検査などにも使われるようになってきました。

とくにエクソソーム中のmiRNAの解析に関しては実績が豊富にあり、近年では動脈硬化疾患に関するプロジェクトに参画しております。
「2021年1月14日プレスリリース 動脈硬化性疾患を対象とした共同研究プロジェクトへの参画 」

miRNA-Seq・Small RNAシーケンスとは
miRNA-Seq・Small RNA-Seqは、次世代シーケンサーを用いてnon-coding RNA(ncRNA) の一種であるマイクロRNA(miRNA)やSmall RNAの配列情報を網羅的に読み取ります。その得られた配列情報を生物種別の既知の配列(リファレンスゲノム)にアライメントすることで、どのSmall RNAが発現しているか数値(発現値)に変換することで遺伝子発現を調べる解析手法です。

概要

1サンプルのクオリティチェック
2シーケンスライブラリー調製
3シーケンス
4データ解析
  1. サンプルのクオリティチェック(QC)を行います。
  2. miRNAまたはSmall RNAを対象としたシーケンスライブラリーを調製します。
    ライブラリー調製試薬
    QIAseq miRNA Library Kit(Qiagen社)
    SMARTer smRNA-Seq Kit for illumina(Clontech社)
  3. 調製したシーケンスライブラリーはQC後、illumina社の次世代シーケンサー(NextSeq 500, NovaSeq 6000, Hiseq Xなど)でシーケンスします。
  4. シーケンス後のデータは、リファレンスゲノムにアライメント(マッピング)後、発現量を定量化(正規化)し、アノテーション情報を含むExcel形式のファイルを作成します。デフォルトでは、TMMで定量化します。ご要望に応じて、 発現変動遺伝子抽出、時系列解析、ターゲット遺伝子予測などの解析を実施します。正規化以降の解析をご依頼いただいた場合には、 6サンプル以上の場合で階層的クラスタリングと主成分分析(PCA)を行います。

データ解析

miRNAの解析(ライブラリー調整キット:QIAseq miRNA Library Kit)fig.1
  1. リードの品質の評価を行います。
  2. QIAGEN社CLC Genomics Workbenchにより、シーケンスで得られたリードをリファレンスゲノムにアライメント(マッピング)後、分子バーコード(UMIs)によるPCR重複の除去を行い、リードカウントをします。
  3. サンプル間のリードカウントを補正するために正規化を行います。
  4. ご指定の比較に沿って、変動するmiRNA等を抽出します。
  5. miRNAが標的とする遺伝子予測を行います。遺伝子予測データベースであるTargetScan等を利用します。
  6. 予測された遺伝子リストについてGO解析で特徴的なGO Termを抽出します。複数ある遺伝子の特徴を客観的につかむことが出来ます。
  7. Pathway解析では、Wikipathwaysに登録されたPathway上に、予測された遺伝子をmiRNAの発現情報(UP/DOWN)で色分けしPathway画像を作成します。
    さらに予測された遺伝子を有意に多く含むPathwayを絞り込むことができます。
解析内容は統計解析(データ解析)のページをご参照ください。

Small RNAの解析(ライブラリー調整キット:SMARTer smRNA-Seq Kit for illumina)fig.2
  1. リードの品質の評価を行います。
  2. シーケンスで得られたリードをリファレンスゲノムにアライメント(マッピング)します。
  3. small RNA組成の分類を行います。
  4. サンプル間のリードカウントを補正するために正規化を行います。
  5. 階層的クラスタリングと主成分分析(PCA)を行います(6サンプル以上の場合)。
  6. ご指定の比較に沿って、変動するmiRNAおよびSmall RNA等を抽出します。
  7. miRNAが標的とする遺伝子予測を行います。
  8. 予測された遺伝子リストについてGO解析で特徴的なGO Termを抽出します。
  9. 予測された結果をもとに得られた全遺伝子をPathway上にマッピングし、Pathway画像を作成します。さらに予測された遺伝子を有意に多く含むPathwayを絞り込むことが出来ます。
解析内容は統計解析(データ解析)のページをご参照ください。

納品物

miRNAの解析(ライブラリー調整キット:QIAseq miRNA Library kit)
・original_fastq(FASTQ生データ)
・サンプルQC結果(品質検査結果)
・データQC結果(FastQC、MultiQC)
・データ解析結果(正規化、変動miRNA抽出、標的遺伝子予測、GO解析、Pathway解析)

Small RNAの解析(ライブラリー調整キット:SMARTer smRNA-Seq Kit for illumina)
・original_fastq(FASTQ生データ)
・Trimmed_fastq(トリミング済みFASTQ)
・Bam(アライメントデータ)
・サンプルQC結果(品質検査結果)
・データQC結果(FastQC、MultiQC)
・データ解析結果(正規化、変動miRNA抽出、変動Small RNA抽出、標的遺伝子予測、GO解析、Pathway解析)

* USBメモリ等の記憶媒体もしくはクラウド経由で納品します。

サンプルについて

RNA量 OD260
/280
RIN値 送付液量
total RNA(microRNA含む) 200ng
以上
1.5以上 8以上 10μL以上
血清・血漿・各種体液・培養上清・
エクソソーム由来RNA(miRNA含む)
10ng
以上
10μL以上
RNA抽出する
血清または血漿
400μL以上
エクソソーム分画 1mL程度(*1)
エクソソーム分離後にRNA抽出をし、
miRNA-seqをする血清・血漿・培養上清
2mL以上
(孔径0.22μmフィルターでろ過必須)

*1 抽出後にRNAが10ng以上得られると想定される量をお送りください。
液量が1mLを超える場合は限外ろ過フィルターなどで濃縮し液量を調整してください。

・RNA抽出の際はカラムを使用し、有機溶媒が混入しないようにしてください。
・サンプル量が上記に満たない場合はお気軽にご相談ください。
採血の際に使用する抗凝固剤はEDTAをお使いください。
 ヘパリン使用の場合には、ヘパリナーゼ処理が必要になります。
・培養上清からエクソソームを分離して解析を行う場合、FBSにはウシ由来エクソソームが含まれているので
 FBSフリーで培養することをおすすめします。
 FBSフリーでの培養が困難な場合、ウシ胎児血清中のエクソソームを除去するキットのご利用をおすすめします。
・送付方法はサンプル送付方法をご確認ください。

ご注文に関して

お問い合わせフォーム よりお問い合わせください。

参考価格・納期

サービス項目 価格(税抜) 納期
miRNA-Seq・Small RNA-Seq お問い合わせ サンプルのクオリティチェック(QC)通過後2ヶ月程度
(データ解析を含む場合は2.5ヶ月程度)

関連サイト