概要
細胞のゲノム上に存在する転写が安定的に起こる領域(転写ホットスポット)へ、目的遺伝子を簡便かつ確実に導入する技術により、短期間で目的遺伝子を安定に高発現する細胞株を取得します。
- LoxPでマークした細胞の転写ホットスポットにご提供いただいた遺伝子を導入します。
- RT-PCR法、ウェスタンブロット法、ELISAなどで、目的遺伝子 / タンパク質の発現を確認後、納品いたします。
- ご要望により、作製した安定発現細胞を用いた各種評価系構築についてもサポートいたします。
特長
- 安定的な転写活性を起こす転写ホットスポットに特異的に導入できるため、従来法に比べて約1ヶ月半の作製に要する時間を短縮することができます。
- 同様の理由で、安定的な遺伝子発現による高発現が期待されます。
- RT-PCR法、ウェスタンブロット法、ELISAなど、ご要望に応じて、目的遺伝子 / タンパク質の発現を評価します。
- 作製した安定発現細胞を用いた各種評価系の構築についてもサポートいたします(要相談)。
* 導入部位が不特定な従来法では発現抑制されるケースがあります。
* 発現および活性を担保するものではございません。
* HEK293細胞以外での構築については従来法(ウイルスベクター導入など)をご案内します。
従来法との比較
本法または従来法でA酵素安定発現細胞を作製し、A酵素の活性を比較した。従来法(4、5、6)と比べ、本法で作製したA酵素安定発現細胞(2、3)はいずれのクローンも高い酵素活性を示した。(
fig.2)
本法または従来法でB受容体安定発現細胞を作製し、化合物によって誘導されるcAMP濃度の変化について比較した。従来法と比べ、本法で作製した細胞は化合物添加濃度の上昇に伴ってcAMP濃度が上昇した。(
fig.3)