DNAチップ研究所 / フナコシ ID: J00304

miRNA-Seq / Small RNA-Seq解析受託サービス(ヒト/マウス) ID: J00304

サービスについて

概要

遺伝子発現に大きく影響を与えることが知られているmiRNAや、スプライシングに関わるとされるSmall nuclear RNA(snRNA)などのSmall RNAを網羅的に解析します。微量試料の解析に力を入れておりエクソソーム由来のSmall RNAの解析実績もあります。

特長

各種試料に対応しています。細胞や組織由来RNAのほか、血清、血漿由来のセルフリーRNA(cfRNA)にも対応しており、近年、盛んに研究されているリキッドバイオプシーについても解析することができます。リキッドバイオプシーは、体液に含まれる核酸を検出する技術であり、がんの検査などにも使われるようになってきました。
  • 細胞・組織由来のtotal RNA
  • 血清・血漿 由来total RNA
  • 血中エクソソームRNA
とくにエクソソーム中のmiRNAの解析に関しては実績が豊富にあり、近年では動脈硬化疾患に関するプロジェクトに参画しております。

【解析対象に応じて下記のキットをご利用いただけます。】
  • miRNA-Seq(miRNA,piRNA)の場合:QIAseq miRNA Library Kit(Qiagen社)
    *分子バーコードUnique Molecular Indices(UMI)対応
  • Small RNA-Seq(miRNA,siRNA,piRNA,scRNA,snoRNA)の場合:SMARTer smRNA-Seq Kit for illumina(Clontech)

【対応する生物種】
miRNAについては,miRBaseに搭載している生物種であれば基本的に解析可能です。

解析の流れ

  1. 試料のクオリティチェック(QC)を行います。
  2. miRNAまたはSmall RNAを対象としたシークエンスライブラリーを調製します。
  3.  *ライブラリー調製試薬
      QIAseq miRNA Library Kit(Qiagen社)
      SMARTer smRNA-Seq Kit for illumina(Clontech社)
  4. 調製したシークエンスライブラリーはQC後、illumina社の次世代シークエンサー(NextSeq 500、NovaSeq 6000、Hiseq Xなど)でシークエンスします。
  5. シークエンス後のデータは、リファレンスゲノムにアライメント(マッピング)後、発現量を定量化(正規化)し、アノテーション情報を含むExcel形式のファイルを作成します。デフォルトでは、TMMで定量化します。ご要望に応じて、Small RNAの分類、発現変動遺伝子抽出、時系列解析、ターゲット遺伝子予測などの解析を実施します。

データ解析

miRNAの解析( ライブラリー調整キット:QIAseq miRNA Library Kit )

  1. リードの品質の評価を行います。
  2. QIAGEN社CLC Genomics Workbenchによりにより、シークエンスで得られたリードをリファレンスゲノムにアライメント(マッピング)後、分子バーコード(UMIs)によるPCR重複の除去を行い、リードカウントをします。
  3. 試料間のリードカウントを補正するために正規化を行います。
  4. 階層的クラスタリングと主成分分析(PCA)を行います(6試料以上の場合)。
  5. ご指定の比較に沿って、変動するmiRNAなどを抽出します。
  6. ご指定の比較に沿って,変動するmiRNAなどを抽出します。
  7. miRNAが標的とする遺伝子予測を行います。遺伝子予測データベースであるTargetScanなどを利用します。
  8. 予測された遺伝子リストについてGO解析で特徴的なGO Termを抽出します。複数ある遺伝子の特徴を客観的につかむことが出来ます。
  9. Pathway解析では、Wikipathwaysに登録されたPathway上に、予測された遺伝子をmiRNAの発現情報(UP/DOWN)で色分けしPathway画像を作成します。さらに予測された遺伝子を有意に多く含むPathwayを絞り込むことができます。
* 解析内容は統計解析(データ解析)のページをご参照下さい。

Small RNAの解析( ライブラリー調整キット:SMARTer smRNA-Seq Kit for illumina)

  1. リードの品質の評価を行います。
  2. シークエンスで得られたリードをリファレンスゲノムにアライメント(マッピング)します。
  3. small RNA組成の分類を行います。
  4. 試料間のリードカウントを補正するために正規化(TMMなど)を行います。
  5. 階層的クラスタリングと主成分分析(PCA)を行います(6試料以上の場合)。
  6. ご指定の比較に沿って、変動するmiRNAおよびSmall RNAなどを抽出します。
  7. miRNAが標的とする遺伝子予測を行います。
  8. 予測された遺伝子リストについてGO解析で特徴的なGO Termを抽出します。
  9. 予測された結果をもとに得られた全遺伝子をPathway上にマッピングし、Pathway画像を作成します。さらに予測された遺伝子を有意に多く含むPathwayを絞り込むことが出来ます。
* 解析内容は統計解析(データ解析)のページをご参照下さい。

納品物例

fig.1)(fig.2)(fig.3
miRNAの解析( ライブラリー調整キット:QIAseq miRNA Library Kit )
  • original_fastq(FASTQ生データ)
  • 試料QC結果(品質検査結果)
  • データQC結果(FastQC,MultiQC)
  • データ解析結果:正規化,変動miRNA抽出,標的遺伝子予測,GO解析,Pathway解析

Small RNAの解析( ライブラリー調整キット:SMARTer smRNA-Seq Kit for illumina)
  • original_fastq(FASTQ生データ)
  • Trimmed_fastq(トリミング済みFASTQ)
  • Bam(アライメントデータ)
  • 試料QC結果(品質検査結果)
  • データQC結果(FastQC,MultiQC)
  • データ解析結果:正規化、変動miRNA抽出、変動Small RNA抽出、標的遺伝子予測、GO解析、Pathway解析
* USBメモリ等の記憶媒体もしくはクラウド経由で納品します。

必要試料量について

RNA量 OD260/280 RIN値 送付液量
total RNA
(microRNA含む)
1μg以上 1.5以上 8以上 10μL以上
濃縮Small RNA 500ng以上 1.5以上 10μL以上
エクソソーム分画由来
total RNA(miRNA含む)
1ng程度 (*1) 10μL以上
RNA抽出する血清または血漿 400μL以上
エクソソーム分画 (*2) (*2)
エクソソーム分離後にRNA抽出をし
miRNA-seqをする
血清・血漿・培養上清
細胞培養上清:15mL以上
血清・血漿:2mL以上

*1 エクソソーム分画由来total RNAは1ngからシークエンスライブラリー調製が可能ですが、全量で10ngを下回る試料はクオリティチェックが実施できません。
  ご注意下さい。
*2 超遠心等で分画したエクソソーム分画の送付量については、あらかじめご相談下さい。

* RNA抽出の際はカラムを使用し、有機溶媒が混入しないようにして下さい。
* 試料量が上記に満たない場合でも解析は可能ですが、必ずあらかじめご相談下さい
* 採血の際に使用する抗凝固剤はEDTAをお使い下さい。ヘパリン使用の場合には、ヘパリナーゼ処理が必要になります。
* 培養上清からエクソソームを分離して解析を行う場合、FBSにはウシ由来エクソソームが含まれているのでFBSフリーで培養することをおすすめします。
  FBSフリーでの培養が困難な場合、ウシ胎児血清中のエクソソームを除去するキットのご利用をおすすめします。
*送付方法は「サンプル送付方法」をご確認下さい。

ご注文に関して

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参考価格・納期

サービス項目 価格(税抜) 納期
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