特殊免疫研究所 / 富士フイルム和光純薬 ID: J01062

ヒトiPS細胞およびがん細胞の遺伝子改変サービス ID: J01062

ヒト由来の細胞から細胞初期化(iPS化)された細胞やがん細胞の特定遺伝子をCRISPR/Cas9を使用して遺伝子を破壊する受託サービスです。

サービスについて

概要

ヒト由来の細胞から細胞初期化(iPS化)された細胞やがん細胞の特定遺伝子をCRISPR/Cas9を使用して遺伝子を破壊する受託サービスです。単一遺伝子および複数遺伝子の同時破壊も可能です。(fig.1

実施例①

マウスがん細胞レポーター遺伝子のノックイン(fig.2)(fig.3
細胞 マウスがん細胞
標的遺伝子名 ROSA26領域
遺伝子導入方法 エレクトロポレーション (EP) 法
EP機器 4D-Nucleofector (Lonza)
使用細胞数 0.5 x 10^6 cells/EP
導入 Cas9 Nuclease protein NLS (ニッポンジーン) + crRNA-tracrRNA + plasmid KIベクター
電気条件(プログラム) EN-150
バッファー等EP調製キット P3初代細胞4D-Nucleofector ×キットS (Lonza, キュベットは16穴タイプを使用)
セレクション方法 限界希釈
薬剤選抜有無

実施例②

単一遺伝子DNMT 3Aに対するガイドRNAを作製し細胞に導入後にシーケンス確認を行った。

ホモ変異株の取得
 A25株 DNMT3Aシークエンス結果
 PCRプロダクトをダイレクトシークエンス解析

使用したiPS細胞株 特殊免疫研究所にて樹立したiPS細胞株(Epi5により初期化されたPBMC由来細胞)(fig.4
遺伝子改変技術:CRISPR/Casシステム利用
遺伝子導入法 エレクトロポレーション(4D-Nucleofetor)
選抜方法:Puromycin選抜
gRNAデザイン:gcatgatgcgcggcccaagg agg (ex20をターゲット)
            target    PAM

* 参考資料 Liao,Jing, et al. Nature genetics 47. 5(2015) : 469-478

実施例③

複数遺伝子破壊

DNMT3AおよびDNMT3Bをターゲットに両遺伝子に対するガイドRNAを設計し同時にトランスフェクションした。

作業結果
ピックアップ数 11クローン
DNMT3Aのみ変異 3クローン&DNMT3Bのみ変異 2クローン
DNMT3A、3Bともに変異 3クローン ダブルノックアウトホモ1クローン確認

使用したiPS細胞株 特殊免疫研究所にて樹立したiPS細胞株(Epi5により初期化されたPBMC由来細胞)(fig.5
遺伝子改変技術:CRISPR/Casシステム利用
遺伝子導入法 エレクトロポレーション(4D-Nucleofetor)
選抜方法:Puromycin選抜
DNMT3A gRNAデザイン:gcatgatgcgcggcccaagg agg (ex20をターゲット)
                target    PAM
DNMT3B gRNAデザイン:gaatgataaactcgagctgc agg (ex21をターゲット)
                target    PAM

* 参考資料 Liao,Jing, et al. Nature genetics 47. 5(2015) : 469-478

依頼に必要な情報

  • 用いるiPS細胞、がん細胞株の情報のご提供細胞株名
  • 培養条件
    →培地情報
    →凍結保存
    →融解条件
    →添加物情報
    →コーティングの有無
  • 細胞株の特性(異数体の有無等) *情報があればお願いいたします

納品物

  • 取得したクローンすべて(1バイアルあたり : 5×106 ~ 1×107 cell/ml)
  • クローンあたり2バイアルの作製を目安 (1クローン以上のご納品)

ご注文に関して

お問い合わせフォーム よりお問い合わせください。

参考価格・納期

工程 作業内容 期間
1 【遺伝子導入】
細胞をご提供いただきます(融解、培養、増殖、継代)
富士フイルム和光純薬社への細胞導入のための微生物検査
Nucleofector(ロンザ)による遺伝子導入Cas9、gRNA(2分子 天然型)
(通常2つの条件で遺伝子導入を実施)
播種、細胞培養
4週間前後
2 【細胞セレクション】
エレクトロポレーション後、限外希釈によるサブクローン化作業
培養、増殖、継代
最大100クローンを目標に作業を行います。
* well毎にPCRでの遺伝子変異導入チェックを実施します。
7週間前後
3 【解析(ゲノム抽出から遺伝子解析まで)】
取得した全クローンからゲノム抽出します
抽出したゲノムDNAを用いてPCRスクリーニングによる遺伝子変異の確認
遺伝子変異を確認できた株のシークエンス解析を行います。
3週間前後
4 【エキスバンド作業・凍結保存】
選抜されたクローンを培養、継代による細胞の増殖を行います。
細胞の増殖作業を終えた後、バイアル作製
1バイアルあたり、5×106~1×107 cell/m
2週間前後
IPS細胞 iPS細胞 遺伝子変異(欠損等) ¥3,100,000~
iPS細胞 遺伝子挿入(ノックイン)
* ドナーDNAの構築作業は別料金となります。
¥3,400,000~
株化細胞 株化細胞 遺伝子変異(欠損等) ¥2,500,000~
株化細胞 遺伝子挿入(ノックイン)
*ドナーDNAの構築作業は別料金となります。
¥3,150,000~

納期:4ヶ月前後(作業工程1から4まで)

[備考]
限界希釈法による細胞株取得作業が困難と判断した場合、ご依頼者様と協議の上、細胞株の純化作業を進めます。(薬剤耐性遺伝子の使用の有無等)
工程3にて目的の細胞株が得られていないと確認された場合、ご依頼者様との協議の上、作業を再度実施いたします。
ご希望の遺伝型のタイプおよび株数により追加料金が発生する場合がございます(要相談)。

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