特殊免疫研究所 / 富士フイルム和光純薬 ID: J01058

BAC Tg遺伝子改変動物作製 ID: J01058

サービスについて

概要

ゲノムDNAクローンを利用した作出サービスです。
特定の細胞、組織選択的にレポーター遺伝子(GFP、ルシフェラーゼ等)を発現するマウス(ラット)モデルは、in vivoにおける遺伝子機能の解析に非常に有用です。しかし、従来のトランスジェニックマウス(ラット)技術では、目的の細胞、組織に正確に外来遺伝子を発現させることは非常に困難な作業でした。また、SNP解析等で得られた変異をもった遺伝子の機能解析をin vivoで実験するには、その遺伝子サイズと発現環境より難しい面がありました。

また、ゲノムDNAクローンを利用したノックインマウス(ラット)は、200kbにおよぶゲノムDNA配列の組換え体を直接導入されたトランスジェニックマウス(ラット)です。コアプロモーターに加え、組織特異的エンハンサーを含む発現ユニットを全て導入できる為、特定の細胞、組織選択的に外来遺伝子を発現させることが可能です。また、目的とする遺伝子を含むヒトゲノムDNAクローンが存在すれば自由自在に作製が可能です。

サービス内容

  • Red/ETテクノロジーについて(fig.1

    セミノックイン動物の作製を可能にした“大腸菌体内での遺伝子ターゲティング”はGene Bridges GmbHより実施許諾権を取得しています。
    大腸菌内での能動型相同組み換え反応であるRed/ET Recombination Technology (Zhang Y et al, A new logic for DNA engineering using recombination in E.coli., Nature 20 (1998) 123-128) を利用して、標的とする遺伝子を含むBACクローンから導入したい遺伝子を含む組換えBACクローンを構築することができます。

    セミ・ノックイン(BAC Tg)マウス・ラット
             ll
    ゲノムレベルのhumanized model
     1. 単一遺伝子疾患の発症メカニズム、治療法の探索
     2. SNPsデータの生物学的評価
     3. 抗体医薬開発における病態モデル動物の作製
    の研究に有効利用できると考えています。

    ・Red/ET systemとは

    組換えタンパク発現plasmidを目的とするBACクローンを保有する大腸菌に導入し、相同組み換えを行うシステムです。

    組換え酵素ペアRedα/Redβ(またはRecE/RecT)によるDouble-strand Break Repair(DSBR)

    1)Redα(またはRecE)の5’→3’エキソヌクレアーゼ活性により3’側のDNAが一本鎖になります。
    2)この突出した3’側の一本鎖DNAにRedβ(またはRecT)が結合します。
    3)タンパク質-核酸フィラメントに、相同なDNAが結合し、3’末端がプライマーとなり複製されます。

  • 実験例:Red/ETテクノロジーを利用したADP-lucセミノックインマウス(fig.2)(fig.3

依頼に必要な情報

  • 標的遺伝子
    (点変異やTag等の挿入をご希望の場合は情報のご提供をお願いいたします)
  • ご希望の動物種・系統名
  • ご希望の作業内容(BACベクター構築作業のみ、構築からマイクロインジェクション作業まで等)
  • ご希望の納品方法(個体、凍結受精卵等)

納品物

取得ファウンダー個体すべて(系統化をご依頼された場合は、ファウンダー個体と後代個体)
* 作製されたTg動物の微生物クレードは富士フイルム和光純薬社SPFとなります

ご注文に関して

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参考価格・納期

BACタイプ 塩基置換 レポーター
遺伝子挿入
プロモーター置換 BAC連結 作業期間
構築 価格(税抜) ¥1,280,000 ¥1,740,000 ¥2,350,000 ¥3,300,000以上 1.5ヶ月 以上
精製作業 価格(税抜) ¥300,000 0.5ヶ月
MI 価格(税抜) ¥1,200,000(ラット 200個 / マウス 300個) 1.5ヶ月
遺伝型解析 価格(税抜) ¥300,000 0.5ヶ月
合計 ¥3,080,000 ¥3,540,000 ¥4,150,000 ¥5,100,000以上

・工程の一部(例、構築のみ、構築からまいくろインジェクション(MI)作業まで等の)のご依頼も可能(要相談)です
・動物の輸送費、および微生物検査費用は含まれておりません
【オプションサービス】
・導入された遺伝子の同定(NGS等を用いたベクターが導入された領域の同定等)
・血液等のサンプリング(取得Tg個体のライン選抜の為のサンプリング作業)
・系統化、繁殖等(生産&系統維持、系統保存)

関連サイト